会社設立時の資本金はいくらにすればよいか


会社の設立時にまず最初に考えるのは資本金をいくらにするか?でしょうか。

会社設立時の資本金とは、事業を開始するにあたって拠出される資金で、定款で定められた株式が発行されます。

事業を始めるためには、オフィスを借りたり、必要な設備や商品を購入したり、資金が必要になります。その原資となるものが資本金です。資本金で賄えなければ、金融機関からの融資を検討しなければなりません。

1.資本金の意味とは?

以前は最低資本金制度があったため、株式会社を設立するための資本金は1,000万円以上(有限会社は300万円以上)でなければなりませんでした。

しかし、200651日施行の新会社法によって、最低資本金が撤廃されたため、資本金はいくらでもいいことになりました。極端なことをいえば1円でもいいんです。

ただし、資本金が1円ということは、当然のことながら事業開始するための資金はありません。金融機関からの融資は与信という観点から難しいですし、法人口座の開設に支障をきたす可能性もあります。

また、取引先からも取引開始にあたって与信審査がありますから、資本金1円ということでは取引に応じてもらえないでしょう。

資金という点のみに着目すると、資本金1円で、例えば起業者個人や協力者からの借入で賄えばいいという考え方もあります。しかし、今後事業活動を行っていくうえでのデメリットを考慮すると、必要な資本金は確保する必要があるでしょう。

このように資本金とは対外的な会社の信用力という点においては重要なファクターですので、資本金をいくらにするかは重要なことなのです。

2.資本金はいくらにするの? 

資本金をいくらにするかは、当面必要となる資金がどのくらいになるかによって決めることになります。

事業開始当初から売上が見込める場合は別ですが、一般的には事業が軌道に乗るまでにはある程度時間を要します。およそ3か月から6ヶ月先までの必要資金を考慮するとよいでしょう。

当面必要となる資金として次のものが考えられます。

・会社設立費用 登録免許税、定款作成費用など

・オフィスの賃借費用 敷金、礼金、仲介手数料、賃料及び共益費など

・事務用消耗品費用 机、いす、パソコン、プリンター、文房具、電話&FAXなど

・広告宣伝販促費用 ホームページ関連費用、名刺、会社案内、POPなど

・設備関連費用 店舗、什器備品などの販売設備関連費用

・仕入費用 販売商品又は材料の仕入費用

・報酬給料 自身及び従業員の報酬給料

これらの費用がかかることから、およそ300万円から500万円は最低必要になってくるでしょうし、設備関連費用、仕入費用が発生する場合の必要資金は1,000万円以上になってきます。

事業の種類によって必要資金は異なってきますが、最低300万円というラインで資本金を決めるのが適正な水準と考えられます。

また、創業融資を受ける場合、上限は資本金のおよそ2倍が上限の目安といわれていますので、その点も考慮しておきましょう。

3.資本金を決める際の注意点

税金の取扱い上、考慮しなければならない資本金の水準というものがあります。

消費税については、資本金の額が1,000万円以上である場合、課税事業者になりますので、設立初年度から消費税の納税義務が生じます。ただし、納税義務だけではなく、設立時に多額の設備投資を行った場合など、還付になるケースもありますし、事業計画とあわせて税金のシュミレーションを行うことも重要です。

法人住民税の均等割については、資本金等の額が1,000万円を超えるかどうかで金額が異なってきます。なお、均等割についてはあわせて従業員数の基準もあります。

ここで、資本金の額と資本金等の額という二つの基準が出てきますが、二つの基準は異なります。この違いは資本準備金や自己株式が影響するかどうかなのですが、中小企業では資本金のみである場合が多いのでここでは省略します。

また、消費税は1,000万円以上かどうかなのに対して、法人住民税均等割は1,000万円を超えるかどうかなので、資本金が1,000万円の場合は注意が必要です。

4.まとめ 

資本金は自己資金がどのくらいあるのかにも左右されますが、次の事項を勘案して決めることをお勧めします。

当面必要となる資金はどのくらいか

創業融資は利用するか

税務上のメリットを受けられるか

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