クレジットカードの加盟店契約って


飲食業、美容業、小売業など店舗経営を行っている経営者の皆様は、クレジットカードの取扱いに悩まれることがあると思います。

代金が1,000円以下の少額の場合、特に飲食店の中にはクレジットカード利用のニーズがほとんどないこともありますし、必要性も感じないと思いますが、それ以上になるとクレジットカードを取り扱っているかどうかは集客に影響する場合があります。

クレジットカードの取扱いについて検討されている方または現加盟店契約について疑問を抱いている方のためにクレジットカードの加盟店契約について紹介したいと思います。

1.クレジットカードの取扱い加盟店について

海外で買い物をしたり食事をすればわかりますが、多くの国ではクレジット社会といってもいいくらい普通にクレジットカードで支払いを行っており、少額であってもクレジット決済を行うお客様は多くいます。そのため、ほとんどのお店ではクレジットカードの取扱いを行っています。

一方、日本ではクレジットカードが普及しているとはいえ、まだまだ現金の取り扱いしかしていないお店が多くありますし、そもそも海外に比べて利用率は低いと言われています。

海外では偽札に対する警戒心が強いですし、高額紙幣の利用をお店の人は警戒しています。また、日本は海外に比べて治安が良いので、現金を持っていることに対してリスクを感じていないことが一因と思われます。

しかし今後電子マネーも含め、現金決済以外の決済方法の利用がますます高まることが見込まれますので、まだクレジットカード決済を導入していないお店は、メリット、デメリットをふまえて取扱いについて検討しておいた方がよいでしょう。

1.1 メリット

クレジットカードを取扱う最大のメリットは、集客力がアップすることです。クレジットカードが利用できることは利便性が高まるので、現金しか取扱いがないお店と比較してアドバンテージになります。

また、現金を取り扱うリスクを軽減できることもあげられます。お客様と現金のやり取りをすることで、釣銭受け渡しの間違いや計算の誤りによって、現金の過不足が発生しますが、このリスクを軽減することができますし、従業員による不正や盗難のリスクも軽減することができます。

1.2 デメリット

クレジットカードを取り扱うデメリットは、手数料などのコストが発生することです。加盟店契約をすれば、クレジット決済金額に応じて定められた料率による手数料を支払わなければなりません。

また、クレジット決済した売上の入金は通常、締め日後、半月又は1ヶ月かかり入金までにタイムラグがあるため、資金繰りに気をつける必要があります。

2.クレジットカード加盟店契約の注意点

2.1 取扱いカードはどれがいいの?

クレジットカードの取り扱いを始めるにあたって悩むのが、どの国際ブランドを取り扱うかということです。日本で発行されるほとんどのクレジットカードには、国際ブランドがついています。国際ブランドとは、世界中でクレジット決済可能な仕組みを提供しているクレジットカード会社です。主要国際ブランドには、VISA、Master Card、JCB、American Express、Diners Clubがあります。

集客力を向上させるためには、5つの国際ブランドの取扱いができるようにしておきたいものですが、少なくとも発行枚数、普及率ともに高いVISA、Master Card、JCBの3ブランドは利用できるようにしましょう。ただし、日本発の国際ブランドであるJCBは日本では発行枚数が多く取り扱うメリットがあるため、取り扱いをしている店舗も数多くありますが、料率が高いなどの理由で取扱いに消極的な店舗があることも事実です(これについては後述します)。

また、中国発の国際ブランドで急速にシェアを伸ばしている銀聯(ぎんれん、Union Pay)があります。中国人のお客様の利用が多いお店は、取り扱いを検討すべきでしょう。

2.2 クレジットカード業界の仕組み

クレジットカードの主要国際ブランドとして5つあげましたが、VISA及びMaster Cardは直接クレジットカードを発行しているわけではありません。各提携会社がVISA又はMaster Card付のクレジットカードを発行しているのです。有名なところでは、三井住友VISAカードや三井住友マスターカードがありますが、これは三井住友カードがVISAやMaster Cardと提携して発行しているカードで、決してVISAカードやMaster Cardではありません。

ここで、クレジットカード業界の3つのプレイヤーについて、整理しておきます。

3つのプレイヤーとは、クレジットカード国際ブランド、カード発行会社(イシュア)、加盟店管理会社(アクワイアラ)です。

国際ブランドは前述のとおり、世界中でクレジット決済可能な仕組みを提供しているクレジットカード会社です。

イシュアはカード発行会社で、カードの発行、会員の管理、請求、入金管理などの業務を行っています。

アクワイアラは加盟店管理会社で、加盟店の新規開拓及び管理を行う会社で、イシュアからカード利用代金を徴収し、各加盟店へ支払いを行っています。

日本では、イシュアとアクワイアラが同一のことが多く、先にあげた三井住友カードはイシュアとアクワイアラが同一です。また、JCBは国際ブランドでありながら、イシュア、アクワイアラを兼ねている会社です。

2.3 手数料率は

デメリットの項でもあげましたが、クレジットカードの取り扱いをすれば、決済金額に応じて手数料が発生します。決済金額が振り込まれるときに手数料を差し引かれて入金されることになります。

では、手数料率はどのようになっているのでしょうか。

手数料率は加盟店契約で定められますが、一律というわけではありません。ブランドごとに異なりますし、個店ごとにも異なります。

一般的には、飲食業で4%~7%、専門店で3%~5%といわれており、回収リスクが高い業種ほど料率は高くなっています。

また、同じ業種でも幅があるのは、加盟店契約者ごとに料率が定められているからです。決済金額が多ければ、アクワイアラにとって美味しいお客様ですので、それだけ料率を下げることができる余地があるということです。決済金額が増えている場合は、料率を見直すことができることもありますので、交渉を検討してみましょう。複数のアクワイアラの合い見積もりをとり、アクワイアラの変更も検討してみる価値はあると思います。

ただし、JCBはアクワイアラも兼ねており、加盟店契約はJCBとだけしかできないので、VISAやMaster Cardよりも料率が高いということがよくあります。

3.モバイル決済とは

売上はそんなに多くないし、加盟店手数料は高いし、という方にお勧めなのがモバイル決済です。

モバイル決済はスマートフォンやタブレットでクレジット決済から電子マネーの決済までできる決済方法で、有力なアクワイアラとして、楽天カード(楽天ペイ)やリクルートライフスタイル(Airペイ)などがあります。

手数料率がVISAやMaster Cardで3.24%程度(国際ブランドや電子マネーの種類によって異なる)とここ数年固定されています。また、楽天ペイであれば、楽天銀行のみですが翌日入金されますし、他の銀行でもクレジットカード加盟店よりは入金が早いので、資金繰りにも有利です。

またPOSレジアプリを導入すれば、クレジット決済のほか、基本的なレジ機能に加えて、売上管理、顧客管理、勤怠管理までできるものもありますので、用途に応じて検討してみてはいかがでしょうか。

4.まとめ

クレジットカード加盟店は審査が厳しそうだし、導入してもあまり効果がないかもしれないなど導入に躊躇する方もいるかと思います。

しかし、クレジット決済(電子マネーを含む)はこれからますます利用は増加していくことが見込まれますし、まだ導入されていないお店はメリット、デメリットを考慮しつつ、自店の状況に応じて、お客様の利便性の向上と集客のために導入を検討すべきだと思います。

また、すでにクレジット決済を導入しているお店は、現在の利用状況などから見直すべき点がないか考えてみるのもよいでしょう。

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